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総合ホルモン検査とは
脳や甲状腺、副腎、卵巣・精巣といった臓器から分泌される「ホルモン」は、主に自律神経、生殖、老化、免疫といった身体の機能を調節する役割を担っています。
「総合ホルモン検査」とは、これらホルモンのバランスを調べるための検査です。具体的には、DHEA-S、コルチゾール、TSH、T3、LH、FSH、エストラジオール、プロゲステロン、CA15-3、CA12-5、PSA、テストステロン、遊離テストステロンなどいついて調べます。
当院では、総合ホルモン検査の結果に基づいて調整したナチュラルホルモンを投与する「ナチュラルホルモン補充療法」を行っています。
疲労感や倦怠感、不眠、筋力低下、皮膚の老化、肥満、性欲・性機能の低下、免疫力低下、うつ傾向などが気になる方は、ぜひ当院の総合ホルモン検査・ナチュラルホルモン補充療法をご検討ください。
総合ホルモン検査の流れ・費用
Step.1問診・総合ホルモン検査
お悩みの症状、治療のご希望などをお伺いした上で、総合ホルモン検査(血液検査)を行います。
Step.2結果説明・治療計画の
立案・治療開始
1~2週間後、総合ホルモン検査の結果をお伝えし、患者様のご意向を考慮した治療計画を立てます。
必要なホルモンの種類、量が決定すれば、速やかに治療を開始できます。
Step.3再検査
治療開始の3~4週間後、総合ホルモン検査を再度行い、ホルモンの補充の状況を確認します。
Step.4治療継続・定期検査
半年~1年に一度の総合ホルモン検査を行いながら、最適な種類・量のホルモン補充療法を継続していきます。
費用について
※すべて税込価格表示です。
項目 | 料金 |
---|---|
医師による診察・結果説明 | 6,600円 |
総合ホルモン検査 | 27,500円 |
※治療薬はDHEA、メラトニン、テストステロンクリーム、プロゲステロンクリーム、女性用の男性ホルモン(テストステロン)、甲状腺ホルモンなどを組み合わせて使用します。
※高濃度のビタミンなどのサプリメントを併用することもあります。
※検査や治療は、原則自費となります。
※輸入する医薬品については、“行政機関により承認を得ている頼できる調剤薬局から直接輸入することを前提に、厚生局による適切な審査手続きを経た上で輸入を行っております。国内承認薬は「医薬品副作用教済制度」が適応されますが、海外製医薬品は、この医薬品副作用教済制度の適応になっておりません。
老化とホルモンとの関係について
体内のホルモンの量は、加齢によって徐々に少なくなっていきます。
これにより、身体には以下のようなさまざまな不調、機能低下が起こります。また、心疾患、がん、脳卒中といった病気のリスクが高くなる原因になります。
- 慢性的な疲労、倦怠感
- 筋肉の減少、筋力の低下
- 関節の痛み、可動域の減少
- 生殖機能の低下
- 免疫力の低下
- 不眠
- 肌の老化(しわ・たるみ)
- 肥満
- うつ傾向
- 更年期障害
加齢により減少するホルモンについて
加齢によって減少する主なホルモン、およびその役割についてご紹介します。
デヒドロエピアンドロステロン
副腎でつくられるホルモンです。“マザーホルモン”とも呼ばれ、免疫力を高めたり、ストレスを緩和したりする役割を担っています。また、強い抗酸化作用を持ち、がんの抑制、脂肪・コレステロールの減少にも貢献します。
メラトニン
脳の松果体で分泌されるホルモンです。“スーパーホルモン”とも呼ばれ、体内時計や睡眠の深さをコントロールし、免疫力を高めます。また、強い抗酸化作用を持ち、がんを予防する役割を担っていると言われています。
プロゲステロン
(黄体ホルモン)
強力な抗炎症効果を持ち、子宮がんの予防、適切な性欲のコントロールなどに貢献します。イライラ・倦怠感・頭痛などを伴う月経前症候群(PMS)を防ぐ働き、緊張・不安などを取り除く働きも担っています。
エストロゲン(卵胞ホルモン)
情緒の不安定、火照り・のぼせ、不眠といった女性の更年期の症状を和らげてくれるホルモンです。シワ、肌質、髪質の維持にも役立っています。
不足することで、更年期障害以外にも、骨粗しょう症、アルツハイマー病、心疾患、うつ病などのリスクが高くなると言われています。
サイロイドホルモン
細胞の分化・成長、エネルギー代謝、体温調節といった細胞機能に関わるホルモンです。脂肪の燃焼促進による心疾患・大脳疾患の予防にも役立ちます。サイロイドホルモンが不足した場合には、疲労感、感染症への抵抗力の低下などの問題が起こります。
ヒト成長ホルモン
ヒトの自然治癒力を高めるホルモンです。“ヒーリングホルモン”とも呼ばれ、体脂肪の減少、骨密度・心肺機能・運動機能の向上、肌質改善などの役割を担っています。また、細胞の新生を促進することから、身体の老化の予防にも貢献します。
30代以降、ヒト成長ホルモンは10年ごとに平均14%ずつ減少すると言われています。
プレグネノロン
脳の機能を活性化するホルモンです。“グランドマザーホルモン”とも呼ばれ、記憶力や集中力の維持、疲労回復促進、精神の安定などに貢献しています。
テストステロン
男性の活力の源になるホルモンです。性欲、仕事などにおいてバイタリティーを与えてくれます。また、心疾患、前立腺疾患、アルツハイマー病、肥満などを防ぐ役割も担っています。
女性の場合においても、性欲や仕事におけるバイタリティーを維持する上で重要なホルモンとなります。
身体に備わるホルモンの種類
一般的な呼び名 | 主なホルモンの名称 | 分泌される部位 |
---|---|---|
成長ホルモン | ヒト成長ホルモン | 脳下垂体 |
甲状腺ホルモン | トリヨードサイロニン(T3) | 甲状腺 |
サイロキシン(T4) | 甲状腺 | |
女性ホルモン | エストロゲン | 主に卵巣(男性の場合、副腎) |
プロゲステロン | 主に卵巣(男性の場合、副腎) | |
男性ホルモン | テストステロン | 主に精巣(女性の場合、卵巣・副腎) |
DHEA | 主に副腎 | |
副腎ホルモン | コルチゾール | 副腎 |
ナチュラルホルモンとは
「ナチュラルホルモン」とは、“私たちの身体の中に存在するホルモンと同じ化学構造式を持つホルモン”のことを指します。更年期障害の保険治療では一般的に「合成ホルモン」が使用されますが、こちらは体内にもともとあるホルモンに“似せた薬剤”です。化学構造式が異なるため、天然のホルモンとはやや違った働きを持ち、かつ副作用も出やすくなります。
ナチュラルホルモンは、体内の天然のホルモンと同じ働きをすることが期待でき、かつ副作用もほとんどありません。
「ナチュラルホルモン補充療法」では、加齢などによって不足したホルモンを総合ホルモン検査で調べた上で、必要に応じたナチュラルホルモンの補充を行います。
このような方に
ナチュラルホルモン補充療法が
おすすめ
ナチュラルホルモン補充療法は、特に以下のような体調不良、老化を感じている方におすすめです。
- すぐに疲れる、疲れが抜けない
- 眠れない、睡眠の質が悪い
- ストレスが溜まって抜けない
- 気力や積極性の減退
- 筋力、運動能力の低下
- 持久力、スタミナの低下
- 肌のたるみ、シワなど皮膚の老化が気になる
- 食事、運動量が変わらないのに太ってきた
- お腹のぜい肉が気になる
- 免疫力や治癒力の低下が気になる
- 性欲や性機能の衰えを感じる
- 自尊心の低下、ネガティブ
- うつ傾向
- 更年期障害(男性・女性)
- 月経前症候群(PMS)
- 骨粗しょう症を改善・予防したい
- 動脈硬化、心疾患、脳卒中を予防したい
当院のナチュラルホルモン
補充療法の特徴
ナチュラルホルモン補充療法とは、加齢によって低下したホルモンをナチュラルホルモンで計画的に補充することで、「身体や心の若返り」を目指す治療です。
患者様が感じている体調不良・老化を詳しくお伺いし、総合ホルモン検査を行った上で、必要・ご希望のナチュラルホルモンを補充します。
究極のアンチエイジング
食事や運動、睡眠などに気をつけることは、アンチエイジングとしてとても重要なことです。しかし、そういった努力をしても加齢に伴うホルモンの減少を止められるわけではありません。また、人によって気になる老化の種類は異なります。
不足したホルモンを補うナチュラルホルモン補充療法は、身体の内側から身体、そして心の若々しさを取り戻す治療です。慢性的な疲れやすさや疲労感、不眠、ストレス、気力・積極性の低下、運動機能の低下、皮膚のたるみ・しわ、肥満、免疫力・治癒力の低下など、お一人おひとりの気になる点をお伺いした上で、総合ホルモン検査で科学的な根拠を確認し、適切なホルモンを補充することで、患者様にとっての理想的な究極のアンチエイジングが可能になるのです。
安全性
ナチュラルホルモンは、私たちの体内にあるホルモンと同じ化学構造式を持ちます。更年期障害の保険治療で使用される合成ホルモンと比べて副作用が少なく、安心してご利用いただけます。
なお、インターネット上で海外製のナチュラルホルモンが販売されていますが、こちらを購入・使用することはおすすめしません。成分が表示通りであるか、不純物が入っていないかといった点で、十分な保証が確認できないためです。
当院のナチュラルホルモン
補充療法の一例
ポネレクリニック大阪では、主に以下のようなナチュラルホルモンを使用しております。
DHEA (デヒドロエピアンドロステロン)
副腎などでつくられるホルモンです。
体内のDEHAの量は、20歳くらいでピークを迎え、その後40代では約50%に、70代では約20%に、そして85~90歳では約5%まで低下します。“マザーホルモン”、“若返りホルモン”とも呼ばれます。
主な働き
- 免疫力の向上
- ストレスの緩和
- がんの抑制
- 脂肪、コレステロールの減少
- 動脈硬化、糖尿病の改善
- 筋力増強
- 活力向上
- 骨量増加
- 睡眠の質の改善
- 関節痛の軽減
- 記憶力向上
- 性機能改善
- アレルギー症状の改善
- 自己免疫疾患の改善
DHEA投与が有効な病態・症状
主に、以下のような病態・症状がある場合に投与をおすすめします。
- 朝、すっきりと起きられない
- 睡眠が浅い、何度も目が覚める
- 太ってきた
- 元気が出ない、エネルギーが不足している感じ
- 体力の低下を感じる
- 性欲の低下
- すぐ風邪をひく
- 気分の落ち込み、イライラ
- 月経に伴う症状が強くなった
- 集中力、記憶力の低下
- 常に甘いものが欲しいが、食べるとだるくなる
副腎疲労症候群の治療
副腎疲労症候群の治療においては、DHEAやプレグネノロンの投与に加え、ビタミンCやプロテインの摂取をおすすめすることがあります。適度な糖質制限が有効になることがあります。
プレグネノロンとは、記憶力・集中力の維持、疲労回復促進、精神の安定などをもたらすホルモンです。“グランドマザーホルモン”とも呼ばれます。
メラトニン
脳の松果体から分泌されるホルモンです。強力な抗酸化作用を持ち、免疫力アップ、がんの抑制などが期待できます。また、体内時計や睡眠の深さの調整といった働きも担っています。さらに、不妊治療に使用されることもあります。
このようにさまざまな効果が期待できることから、“スーパーホルモン”とも呼ばれます。
(男性)テストステロン
精巣でつくられる男性ホルモンです。男性らしさの源となるホルモンですが、40代から急激にその量が減少します。テストステロンは、男性だけでなく、女性にとっても健康で活力のある生活を送る上で必要なホルモンとなります。
男性更年期障害・女性更年期障害を初めとするさまざまな症状・疾患に対して有効です。
主な働き
- 体脂肪の減少
- 性機能の向上
- 心疾患、脳卒中の予防
- 筋力増強
- 骨量増加
- 皮膚のハリ、艶の改善
- 記憶力、集中力、認知機能の改善
- 治癒力の向上
- 更年期障害(男性・女性)の改善
- 糖尿病、脂質異常症、高血圧の改善
- うつ病の改善
テストステロンが有効な
病態・症状
主に、以下のような病態・症状のある方におすすめです。
- プロゲステロン補充療法で十分な効果が得られない(女性)
- 記憶力や集中力の低下
- うつ傾向
- 疲労感
- 睡眠障害
- 筋力低下
- 骨密度低下
- 肥満
- 火照り、発汗
- 動悸
- 毛髪の減少
- 腰痛、肩こり、関節痛
- 性機能障害
ナチュラルホルモン
テストステロンクリーム
プロゲステロン
月経周期や子宮内膜・子宮筋の働きを調整したり、乳腺の発育を促したりする黄体ホルモンです。また強力な抗酸化作用を持ち、子宮がんの予防、性欲のコントロールにも役立っています。
プロゲステロンは、エストロゲンよりも早い時期から減少し始めます。エストロゲンの量との格差がある状態が長く続くと、子宮筋腫、乳がん、子宮がんのリスクが高くなると言われているため、これら疾患の予防という意味でも、プロゲステロンの適切な補充は重要と考えられます。
月経前症候群(PMS)の予防・改善効果も期待できます。
主な働き
- 体脂肪の減少
- 血栓の予防
- 子宮筋腫、乳がん、子宮がんの予防
- 循環器疾患の予防
- うつ病の改善
- 性機能改善
- 血糖値改善
- 月経前症候群(PMS)の予防、改善
- 集中力向上
- 育毛
プロゲステロン投与が有効な病態
更年期およびプレ更年期の症状
- 火照り、のぼせ(ホットフラシュ)
- 寝汗
- イライラ、情緒不安定
- 睡眠障害
- 疲労感
- 記憶力、集中力の低下
- うつ症状
- 性欲減退
- 膣の萎縮
- 失禁
- 肌の老化
- 毛髪減少
- 骨粗しょう症
- 冠動脈疾患
- 脂質異常、高血圧
PMS月経前症候群
- イライラ、不安
- 倦怠感
- 頭痛
- うつ傾向
- 乳房の張り
- 体重増加
- 関節痛
- むくみ
- 甘いものへの渇望
その他
- 偏頭痛
- アレルギー疾患
- 関節炎
- 自己免疫疾患
- 尿路系疾患
月経前症候群(PMS)・
更年期障害との女性ホルモン
の関係
月経前症候群は、プロゲステロンの増加、エストロゲンの急増を主な原因として起こります。
また更年期障害は、エストロゲンの緩やかな減少、プロゲステロンの急減を主な原因として起こります。
この仕組みを理解して適切なホルモンを補充することで、治療の効果も得やすくなります。
ナチュラルホルモン
プロゲステロンクリーム
ホルモン剤を内服した場合、代謝される肝臓に負担がかかることが懸念されます。また、その代謝によってホルモンの量が投与分の半分以下にまで減少してしまいます。
当院で取り扱うクリープタイプのプロゲステロン(ナチュラルホルモン)であれば、毛細血管が発達した部位(腕の付け根等)に塗布することで、副作用を抑えつつ、効率的な吸収が可能です。
甲状腺ホルモン
甲状腺から分泌される、代謝を司るホルモンです。
30代後半からその分泌量が低下し、体重増加、倦怠感、うつ傾向などの症状が引き起こされます。
甲状腺ホルモンが有効な
病態・症状
- 体重増加
- 倦怠感
- うつ傾向、気分の落ち込み
- 冷え
- 集中力の低下
- 疲労感、倦怠感
- 抜け毛の増加
- 爪、皮膚が薄くなる
- 便秘
- 月経不順
ナチュラルホルモン
天然型甲状腺ホルモン Armour Thyroid
ナチュラルホルモン補充療法の
リスクや副作用
ナチュラルホルモンは、私たちの体内にあるホルモンと同じ化学構造式を持っていますので、一般的なホルモン治療と比べて副作用は少なくなります。
ただその中でも、投与するナチュラルホルモンによって、以下のような副作用が報告されています。ご不安な点がございましたら、お気軽に医師にお尋ねください。
DHEA
- にきび
- 顔の毛の増加
- 多汗
- 倦怠感
- 鼻づまり
- 頭痛
- 稀に頻脈、不整脈、動悸、不眠等
※血液凝固異常、肝臓障害のリスクが高くなることがあります。心拍異常、血液凝固充進の既往がある方には、DHEAの処方は行いません。
テストステロン
- 脱毛、薄毛、多毛
- にきび
- 睾丸の萎縮(性器に直接塗布した場合)
※禁忌として、前立腺がんがあります。
エストロゲン
- 不正出血
- 乳房の張りや痛み
- おりものの増加
- 下腹部の張り
- 吐き気
※禁忌として、乳がんがあります。
プロゲステロン
- 不正出血
- 乳房の張りや痛み
- めまい
- 吐き気
メラトニン
- 悪夢
- 頻脈(脈が速くなる)
甲状腺ホルモン
- 動悸
- 発汗
- 震え
- 体重減少
- 不眠